HOME > 教えて!紙博士 > 紙のうんちく > 名刺でよく使う紙の厚さについて
オンデマンド印刷の普及により気軽に名刺を作れるようになってきています。名刺を作る際に重要になってくるのが、紙の厚さです。 名刺には薄手の名刺と厚手の名刺がありますが、どちらもそれぞれにメリット、デメリットがあります。
市販の名刺入れは30枚から100枚入るタイプが一般的です。この枚数は0.2㎜の名刺を想定したもので、当然名刺の幅が厚くなればなるほど、かさばり、収納枚数も減っていきます。最近では、0.1mmほどの名刺もあり、このような薄手の名刺を選べば、収納枚数も増えるため、渡す相手にも負担がかかりません。
一般的には厚い紙よりも薄い紙の方が価格が低いため、作成するのにコストを抑えることができます。
薄いだけあって、ちょっとしたことで破れてしまったり、折れてしまったりすることがあります。
名刺が薄いと柔らかく頼りない印象になりがちなので、高級感を出そうとすると内容や印刷、加工にこだわる必要があります。
しっかりとした触感で信頼感のある印象を持たせることができます。また、様々な加工をした際に目立つので、こだわりの名刺を作るのにもおすすめです。
先述の薄い名刺とは逆に、名刺が厚いと名刺ケースに入れられる数量が少なくなるので、一度にたくさんの相手と名刺交換をする機会には向きません。
薄い紙よりも厚い紙の方が一般的には値段が高く、印刷や加工にもこだわるとよりコストがかかる傾向にあります。
名刺を製作するうえで押さえておきたいのは、名刺の厚さだけではありません。加工や書体など、いくつもの要素を考慮することで、相手に印象深い名刺が作れます。
そのため、ラミネート加工の名刺は機械や工業系の仕事や、屋外で作業するような耐久性を必要とする人に役立ちます。また、名刺に光沢が生まれるため、先端技術に従事している方の名刺としても、ハイセンスな雰囲気になります。
名刺の基本は文字情報ですので、フォント(書体)は個性を出しやすいところです。職業、持たせたい印象によって、紙と文字の相性を考えます。例えば古材を扱う方の名刺が、筆文字で名前が書かれ、紙が手漉き和紙だったら印象深いですよね。
使用する紙にこだわるのも、名刺をより魅力的なものにする方法のひとつです。少し個性的な紙を選べば、相手が感じる印象も違ったものになります。
キメの細かい表面が特徴的で、カラーバリエーションが非常に豊富なのが「NTラシャ」です。印刷の色だけでなく、紙の色自体でも個性を表現することができます。
さざ波のようなデコボコのエンボスが入った紙で、見た目にも手触りにも個性的な印象を与えられます。
単純に四角い紙に名前や情報が印刷されただけの名刺より、工夫された印象的な名刺の方が相手に興味が湧きます。名刺からその方がどんな方なのか、情報を得ようとします。名刺はただのネームカードではないのです。名刺次第で企業のイメージも、持つ方のイメージも演出することができます。上手なコーディネートで名刺をビジネスパートナーとして活用しましょう。