紙のうんちく

ゼッケンとは

ゼッケンは運動競技において、選手個人を識別するためにつける目印です。英語ではビブあるいはビブスと呼ばれています。ゼッケンの語源は、ドイツ語で覆うという意味のデッケンという語からきたという説や、イタリアで馬の所有者を示す目印に用いたゼッキーノという金貨の模様からきたなど諸説あります。 いずれにしても、陸上をはじめバドミントン、柔道など国際スポーツではゼッケンの着用が必須で、卓球も例外ではありません。ただし、競技によって公認の大きさはまちまちですので、準備する際には注意しましょう。 大会に出るためにゼッケンは必須のものですが、試合ごとに書くのは大変です。もちろん印刷してくれるところもありますが、その度に費用がかかってしまいます。手書きでも問題はありませんが、必ずしも見栄えよくできるわけではありませんし、出場する選手やコーチ全員の分を書くのは時間がかかります。自分で上手にできる作り方があれば、やってみたいという人も多いでしょう。実は、自宅や学校のプリンターを使って上手に作ることができます。

記入方法と取り扱いの注意点

卓球の試合で公認されているゼッケンの書き方については注意点がいくつかあります。まず記入には墨や墨汁、油性マーカーなどが推奨されていますが、墨や墨汁を使用した場合は、水洗いをすると文字がにじむ可能性があるので注意が必要です。 記入事項については、まず自分の名字を大きく書きます。その際、必ず会員登録時に記載したものを使用してください。名字だけで名前を書くことはできませんが、同姓の人がいる場合のみ、区別できる一文字を追加することができます。続いて、会員登録を行った都道府県名と取得している段位を書き、最後に会員登録時に記載した登録団体名を記入します。ただし、連盟に加盟している大学は連盟名の後ろに大学名を入れます。 文字の色は黒が望ましいとされています。これは審判や対戦相手、観客が判別しやすいようにとの理由からですが、必ずしも他の色が禁止されているわけではありません。 注意すべき点として、ゼッケンにシールを貼るなどして飾ってはいけません。同様に、ユニフォームに留めるピンも派手なものや装飾の付いたものは禁止されています。ゼッケンはあくまでも競技者個人を識別するためのものですから、シンプルなものが求められます。さらに競技中は激しい動きをするので、装飾をすると動きの邪魔になることも考えられます。

自宅や学校でプリントする

インターネットで検索をすると、卓球の試合で公認されているものも含めてゼッケンに名前を入れてくれるサービスを簡単に見つけることができます。1枚数百円の手数料で、文字色も黒だけでなく、青やオレンジなど10色以上から選べるところもあります。しかし、こうした業者に頼らずに自宅のプリンターで印刷することも可能です。ご家庭で作ることができるとは思わない方いらっしゃるかもしれませんが、データを準備して、専用の用紙を使えば問題ありません。もちろんコンピューターや印刷データを扱えるソフト、スキャン機能がついたプリンターなどを用意する必要はありますが、自宅や学校にすでにこうしたものが揃っているのであれば、難しくありません。 印刷データを扱えるソフト（Wordなど）の設定で用紙サイズを作りたいサイズに合わせ、その中に必要な名前や都道府県名、団体名などを配置し、印刷するだけです。この方法ならば、同じものを何枚も必要なときにも手書きをする手間がなく、素早くゼッケンを用意することができます。実際の印刷にはゼッケン専用の用紙を使います。用紙はレーザープリンター用、インクジェット用それぞれ販売されています。一般的にインクジェットのプリンターで印刷したものは水や汗で文字がにじみやすいですが、専用の印刷用紙ならこの問題もクリアでき、どのインクでもきれいに印刷することができます。 用紙の素材は、レーザープリンター用は不織布で、インクジェット用はポリエステルを使用した布です。こうした用紙は耐水性があるので、汗でぬれても破れる心配はありませんし、ごわごわして競技中に気になったり、安全ピンで留めたところから裂けてきたりすることもありません。ゼッケン用紙を準備する際は用紙を専門に扱っている業者が安心でしょう。必要な機材やソフトがそろっているのなら、この作り方にチャレンジすると、気に入ったゼッケンで試合に臨むことができます。